多数当事者の債権債務関係については苦手な方が多いでしょう。
なれない言葉も多く、暗記して無理やり覚えてる人が多いと思います。
しかし、ひとつひとつ理解していけば簡単な分野です。
相対効・絶対効とは
絶対効とは多数当事者間で全員に効果がでるもの、相対効とは効果が「人によって違う」ということです。日常会話で相対というと「人と比べて」という意味合いですが、法律の相対とは異なります。法律上の相対は「人によって違う」ということです。
絶対効
連帯債務の絶対効は
1・履行の請求
2・更改
3・相殺
4・免除
5・混同
6・時効
です。ひとつずつ順をおってみていきましょう。
そのまえに
上記6つ以外は相対効です。相対効の代表は「連帯の免除、債権譲渡の通知、判決の効力」などです。ABCが連帯債務者である場合にAに対して連帯の免除を行ってもBCには影響を及ぼしません。Aだけに対しておこなった法律行為なのでBCに影響がないのが「当たり前」です。その「当たり前」以外の6つの事項が「例外的」に書かれているのです。ですので原則は相対効です。
Aに対してのみ行った行為がBCにまで影響することのほうが本当はおかしいのです。
大原則は「相対効」なので、「絶対効」にわざわざするということは必ず理由があるはずです。一つずつその理由を考えていけば、暗記も不要ですんなりと覚えることができるはずです。
履行の請求の絶対効
以下、債権者をX、連帯債務者をA・B・Cとし、債権額が300万円、A・B・Cが共同で車を購入したとします。(A・B・Cは連帯債務、負担部分は100万円ずつ)
XからAへ履行の請求がなされた場合、B・Cに対しても効果が及びます。(具体的には時効の中断や債務遅滞の発生となる)
Aしか請求を受けていないのにB・Cに対しても請求がされたことになります。
それはなぜでしょう。
それが自分でわかれば民法初心者卒業です。
それは、「Xは債権全額(300万円)の履行の請求をAにできる」からです。
300万円の請求がなされたということはBさんの分の100万円、Cさんの分の100万円を合わせて一括でAさんに請求(300万円)があったということです。
しかし、Aが債務の承認・時効利益の放棄を行っても相対効なので(6つの例外にないので)、BCには影響はありません。「時効を援用して逃げようとは思わない」と考えてるのはAさんだけなので、BCに影響がないのは当たり前です。